「担任の先生からも顔色が悪いっていわれたから、昨日からぐっすり眠るようにしたんで……」「これまでにも、こんなことはなかったのですか。やりすぎちゃったりとか……、体調崩すくらい頑張っちゃったりとか……」「えっ、初めてです。これまで、……なかったから。猛勉強。だから、やりすぎた」この調子ではかなり心配である。記憶の定着を念頭に置いたり、脳の休養やリフレッシュの意味からしても、睡眠と休養は七時間以上確保しかほうが、長期に効率的に勉強できる。受験勉強を続けていく上での睡眠と休養の重要性について説明をして、一日七時間以上は睡眠をとることをすすめた。「えっ、七時間)」というのがU君の最初の反応だった。否定的な感じだったが、話を重ねていくうちに、次第に納得しはじめていく気配がうかがえた。「でも、そんなに寝不足でよく頑張っていますね」「絶対に、B大学に行きたいから」B大学といえば最難関大学として有名である。「どうしてB大学なんですか」とたずねると、U君は淡々と語り出した。B大学は、いい大学である。自分は将来、政治家になりたい。B大学出身の政治家は比較的多い。また自分は一浪しているので、中途半端な大学に入るわけにはいかない。そういう意味で、B大学くらいじゃないと。ほかの人にも自慢できる大学である。だから、自分は、B大学に行きたい……。